ブログを継続してまだ一週間ですが、もう9800PVを突破しました。本当にありがとうございます。
ノリに乗っているハリド日記、今日はもう完全に飛ばしちゃいますよ...!
というわけで・・・
アラブ諸国の入国方法の決定版、出しちゃいます。
これさえあれば入国に対する不安感も割と解消されるでしょう...!
そんな皆さんにどんどん広げていってほしいです。
特に、イエメンとかイラクとかリビアとか、最新の渡航情報が全然ブログに出てこないし、そろそろ誰か書いてくれ・・・と思っていたところでもありました。
あと、アラブが怖いって思ってる女性陣のためにも、ビザなしで簡単に行ける観光向きの国についてもちゃんと公平に書いてます。
アラブを盛り上げるためにも、皆さん、本気で拡散よろしくです。
というわけで、アラブ諸国の定義から再度やり直しますが、
ハリド的な定義は「主要民族がアラブ人の国」という区分になってます。アラブ連盟加盟国という政治的な区分とは異なっているのでご理解ください。それにマッチするのは以下の19か国となっております。
アラブ首長国連邦、アルジェリア民主人民共和国、イエメン共和国、イラク共和国、エジプト・アラブ共和国、オマーン国、カタール国、クウェート国、サウジアラビア王国、シリア・アラブ共和国、スーダン共和国、チュニジア共和国、バーレーン王国、パレスチナ国、モーリタニア・イスラム共和国、モロッコ王国、ヨルダン・ハシェミット王国、リビア国、レバノン共和国
では、これから各国の状況を見ていきましょう!
(1)アラブ首長国連邦
首都アブダビや最大都市ドバイなどの見どころがあるアラブ首長国連邦(UAE)。アラブ諸国のなかでも最も観光客にやさしい国のひとつで、私がこれまでに最も多く渡航しているアラブ国家でもあります。
そんなUAEへの入国に際しては、日本国パスポート保有者は査証が不要です。まあ、当然ではありますが・・・。
入国時に以下のスタンプが押されます。入国スタンプは30日間有効です。
(2)アルジェリア
2019年現在、アラブ世界およびアフリカ大陸で最大の国となっているアルジェリア。世界遺産も極めて多く、国内のあちこちに見所が点在していますが、残念ながら入国には居住国での査証の取得が必要です。
観光査証に必要な書類は以下になります。
・全行程を記入した日程表(英語またはフランス語で記入)
⇒私はMicrosoft Wordで記入(英語)
・往復航空券の予約証明書(2部)
⇒陸路で出入国をする方も、必ず航空券の予約が必要です。
・全日程の宿泊証明書(1部)
⇒私はBooking.comの予約票をコピーして提出しました。
・申請書(2部)
⇒大手ツアー会社での入国ならまず問題ありませんが、個人での訪問の場合、やや面倒でした。査証の取得時、現地の友人からの招待を受けている旨を伝えると、スムーズに査証が取得できます。
・申請料:3600円
申請さえ通れば、2営業日で査証が受領できます。観光ビザは通常30日間有効です。
※サハラ・アラブ民主共和国(ポリサリオ戦線)が実効支配する西サハラ(通称:解放区)へ渡航する際は、その拠点となっているアルジェリア領内の町ティンドゥーフに行く必要があるため、まずはアルジェリアへの入国が必要です。
(3)イエメン
かつて幸福のアラビアと呼ばれた乳香の国、イエメン。アラブ民族発祥の地としても知られるこの国は、古くからの伝統が今も息づく魅力あふれる国です。私がアラブ文化に興味を持つきっかけとなったのもこの国でした。
そんなイエメンですが、入国には査証が必要です。
観光査証に必要な手続きは以下になります。
・旅行会社を通じて査証を取得(申請料:123米国ドル)
⇒ツアー申込ののち、2~3営業日で査証のコピーが届きます。その後、航空券を予約して入国するという手順です。
私が渡航した2014年時点では、大使館で査証を取得する必要がありました。2019年1月現在は、実際に大使館に赴いて取得する必要はありません。
(4)イラク(本土)
古代メソポタミア文明が栄え、イスラーム世界の黄金時代を築いたアッバース朝の首都バグダードを擁する国、イラク。アラブ諸国でも最も見どころにあふれる国と言えるここイラクですが、クルディスタン地域以外への渡航には査証が必要です。
観光査証の取得には、以下の手続きが必要です。
・旅行会社を通じて査証を申請
⇒欧米系の旅行会社で様々なツアーが組まれています。そのいずれかに申込をすると、バグダードからの招待状がメールにて届きます。それをもとに在外公館のいずれかで査証を申請、受領します。ヨルダン、イランなど隣国での査証の取得が賢明かと思われますが、各国大使館により手続きのシステムが異なりますので、事前に申請予定の大使館で必要な手続きをご確認下さい。
私が渡航した2017年3月時点ではバグダード国際空港にて到着ビザの取得が可能でしたが、同年12月にストップした模様です。
同じイラク国内でも、クルディスタン地域への渡航に関しては査証が不要です。
世界遺産のエルビル城塞をはじめ、ヤジディ教徒の聖地ラリシュやイラク最古の修道院「聖マタイ修道院」などの見どころがありますので、こちらもかなりオススメです。
以下の入国スタンプで30日間の滞在が可能です。
(5)エジプト
ギザの三大ピラミッドやアブシンベル大神殿、王家の谷などの古代遺跡をはじめ、シナイ山などの聖書ゆかりの地、そしてイスラーム世界最大の町カイロなどを持つ観光大国エジプト。
年間約1000万人が訪れるこの国ですが、日本国パスポート保有者でも査証が必要です。ただし、電子ビザあるいは到着ビザでの入国となるので、まったく手間ではありません。
私は到着ビザでの入国ばかりなのですが、いずれの査証でも25米国ドルの支払いで30日間の滞在が可能です。
(6)オマーン
湾岸諸国でもかなり独特な伝統を持つ国、オマーン。南部は緑豊かな山々が広がり、北部には『千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)』でシンドバッドが冒険に出た町サラーラなどがあります。
日本パスポート保有者も査証が必要ですが、こちらもエジプトと同様、電子ビザあるいは到着ビザでの入国となります。2019年1月現在、前者での入国が主流となりつつありますが、今のところどちらでも入国可能です。けっこう簡単です。
入国ビザには、10日間のものと30日間のものがあり、申請費用が異なりますので、間違えないように注意してください!
(7)カタール
UAE同様、日本人にとって最もなじみのある湾岸諸国となっているカタール。首都ドーハの発展はすさまじいものがあります。カタール航空が日本の主要な空港に向けて直行便を飛ばしており、観光地としても次第にポピュラーな国になってきています。
そんなカタールですが、当然、入国にあたり査証は不要です。
以前は入国審査官の目の前でクレジットカードを見せて入国料の支払いをする必要があったのですが、今はもうその必要はありません。
以下の入国スタンプで30日間の滞在が可能です。
(8)クウェート
アラビア半島の北東端に位置する国、クウェートは、アラブ諸国きっての美食大国として知られています。
ここは周辺の湾岸諸国からの観光客でにぎわう観光地のひとつですが、日本ではあまりなじみのない国かもしれません。
そんなクウェートへの入国には査証が必要ですが、到着ビザで簡単に入国することができます。
入国には約1000円の支払いのみ。手続きは、20分もかからない簡単なものです。
(9)サウジアラビア
イスラームの二大聖地、メッカとメディナを抱える王国、サウジアラビア。アラビア半島の大半を占めるこの国には世界遺産も多く、メジャーな観光地となる可能性を秘めていますが、2019年現在は、まだ世界屈指の厳しい入国基準を敷いている状況です。
しかし、入国自体は近年かなり簡単になってきており、いずれ観光目的の入国が全面解禁されるとの報もあります。
2019年現在、仕事目的以外での入国に必要となるのは、聖地巡礼に伴う巡礼ビザ、あるいはスポーツ振興のためのSharekビザのいずれかの査証となります。
後者については、サウジアラビアのスポーツ協会「Sharek」のホームページで募集されるイベントのなかから、サウジ政府がビザ発給を許したイベントへの参加者のみに限り査証が発給されます(申請料は約2万円)。イベントのチケット入手後、自動的にビザの申請画面が出てきますので、案内に従って申請を行ってください。
私がサウジアラビアを初めて訪問した2017年9月時点では、スポーツ観戦を目的とする入国であっても商用査証の申請が必要でした。
その査証の費用は約8万円。当時の私にとっては大変大きな出費でした。
(10)シリア
2011年に起きたデモに端を発する内戦が続くシリアですが、2019年現在、シリア政府は昨年(2018年)11月より観光業の復興を目指し入国審査基準を大幅に緩和しており、年間700万人の観光客誘致を目指しています。
そんなシリアですが、2019年1月現在も査証が必要です。
入国にあたっては、旅行会社あるいはシリアの観光省のフェイスブック上のページを通じてコンタクトを取り、査証を取得する必要があります。
査証の受領には申請から通常3~5日ほどかかり、メールにて届いた書類を印刷して手元に置けば完了です。
2019年1月現在、西側諸国に数えられる日本国のパスポート保持者の入国についてはガイドを随行する必要がありますので、滞在費用は少しかさばることになります。
(11)スーダン
「スーダニーズ・ホスピタリティ」という言葉があるほど、ホスピタリティあふれる国、スーダン。エジプトを上回る数のピラミッドが存在し、かつてエジプト全土を支配した「メロエ王国」を生み出した国として知られています。
そんなスーダンですが、入国には査証が必要です。
入国査証は、通常の場合、日本にある大使館で取得するか、あるいはエジプトの首都カイロかアスワンの在外公館にて取得することになります。それぞれの在外公館で必要書類や申請料が異なるので、実際に
通常、入国査証では30日間~90日間の滞在許可が貰えます。
また、入国から3日以内に、スーダン国内で滞在登録を済ませておく必要があります。
パスポートと申請料(事務所により異なる。米国ドル)を持参すれば、10~30分程度で滞在登録の証明書をパスポートに貼ってもらえます。
(12)チュニジア
地中海リゾートを多く有し、ヨーロッパからのバカンス客で賑わう国、チュニジア。かつてカルタゴが栄えたこの地には、美しいビーチや街並みが広がっています。
そんな観光立国チュニジア、入国には査証は不要です。
以下のスタンプで90日間の滞在が可能です。
(13)バーレーン
アラビア半島の沖合に浮かぶ島国、バーレーン。古代よりディルムン文明が栄えたこの国は、アルミニウム産業や石油産業などで発展し、多くのビジネスマンで賑わっています。
東京23区より少し大きな程度の島国なので、そこまで観光に困ることはないと思います。
入国には査証が必要ですが、到着ビザの取得が可能です。申請料は約1500円と、ビザが必要なアラブ諸国のなかではかなりお手頃な価格帯です。
(14)パレスチナ
パレスチナは国際的には国家の地位にありますが、2019年1月現在はイスラエルの占領下にあります。
そのため、パレスチナ政府の管轄区域への入域自体がイスラエルの入国管理に準じており、日本国パスポート保有者は査証が不要です。
イスラエルへの入国時に以下の入国カードが付与されます。
ここで注意してもらいたいのが、イスラエルの入国の履歴をパスポートに残さないことです。もしここにイスラエル渡航歴が残ると、一部のアラブ諸国に入国できないことになります。
ヨルダンやエジプトから陸路で入国すると、パスポートに渡航した痕跡が残ることになります。そのため、唯一ヨルダンが国境とみなしていないアレンビー橋を通ってパレスチナ側に越境することが推奨されます。
(15)モーリタニア
正式名称は「モーリタニア・イスラム共和国」。アラブ諸国で唯一「イスラム」を国名に付けている国として知られています。国内には世界最長の鉄道車両が走っており、また、シンゲッティなど、かつての隊商交易の繁栄を今に伝える美しいオアシス都市が点在しています。
そんなモーリタニア、入国には査証が必要です。
ただし、すべての国際空港や国境において到着ビザでの入国が可能なので、スムーズに入国することができます。
私が訪問した2016年は空港でしか到着ビザがとれなかったので、モロッコの首都ラバトにある大使館で観光査証を取得しました。
(16)モロッコ
日本でもかなりメジャーな観光地、モロッコ。マラケシュやフェズ、エッサウィラなどの町は日本人の旅情をそそるものです。女性の場合、シャフシャウエンもかなり人気が高いような気がします。
そんなモロッコへの入国には、当然、査証は不要です。
チュニジア同様、以下の入国スタンプで90日間の滞在が可能です。
ちなみにですが、モロッコが実効支配する西サハラについても特別な手続きは必要ありません。モロッコ支配下の港町ダクラは、モーリタニア同様にタコの一大生産地として知られ、日本の業者もかなり足を運んでいます。
(17)ヨルダン
インディージョーンズの舞台、ペトラ遺跡で知られるヨルダン。日本でも知名度の高い観光大国として知られるヨルダンは、歴史的シリアと呼ばれるこの地域では最も観光客に人気のある国となっています。
そんなヨルダン、入国には査証が必要となっていますが、到着ビザが空港および国境においてタダで取得できるため、事実上ビザなしでの入国ができる国となります。
(18)リビア
北アフリカ最大のローマ遺跡、レプティス・マグナをはじめとする古代ローマ遺跡で知られるリビアは、北アフリカ有数の面積を誇る大国で、域内有数の産油国でもあります。
そんなリビアですが、2019年現在は、残念ながら入国には査証が必要です。
旅行会社のツアーに申し込みをすると、自動的にリビア政府の入国許可が指定先の大使館に送られるので、それに基づいて大使館で申請をするかたちになります。ちなみに、東京の駐日リビア大使館では取得できないので、他の国を指定する必要があります。
私は申請から30分程度で査証が取れました。
(19)レバノン
アラブ諸国では唯一砂漠のない国、レバノン。美しい山脈と地中海に挟まれたこの国は、「中東のパリ」こと首都ベイルートをはじめ、欧米人で賑わう人気の観光地となっています。
そんな観光立国のレバノンは、ヨルダンと同様、入国には到着ビザが空港および国境においてタダで取得できるため、事実上ビザなしでの入国ができる国のひとつです。
以下の無料の入国査証(最早ただのスタンプ...)で30日間滞在できます。
2019年1月現在のアラブ諸国の入国についての情報は、だいたいこんな感じになります。
あくまで表層をさらっただけなので、難しい国についてや最新の情報については個別に記事を上げていこうと思います。
とりあえず、ここまでまとまった記事がなかったので、是非、シェア拡散のほど、よろしくお願いします!